小さい頃初めておばあちゃんに買ってもらったぬいぐるみはペンギンでした。 水族館でもたくさんの生き物がいる中で一番可愛いと思ったのがペンギン。そのぬいぐるみをと ても大事にしていた記憶があります。 そして大人になり、オーストラリアに住んでいた時に知ったのが「フェアリーペンギン」。体長 30cm ほど、体重も 1kg ほどの世界で一番小さなペンギンです。青みがかった羽とちょこちょこ歩 く姿がとても可愛いんです。でも、この小さなペンギンたち、見た目に反して恋愛事情はけっこう本格派。フェアリーペンギンフェアリーペンギンのオスは大きな声で鳴いてメスを呼び、首振るルダンスで気持ちを伝えます。 そして巣穴を整え、「 ここで一緒に暮らそう」とアピールするんです。小さな体で全身を使って愛 情を表現する姿に、思わず「がんばれ!」と声をかけたくなります。イラスト)フェアリーペンギン他のペンギンたちにも、個性豊かな愛のカタチがあります。ジェンツーペンギンオスは気に入ったメスに「小石をプレゼント」します。石は巣作りに欠 かせない大切なものなので、まるで婚約指輪のような意味を持っています。ただのラブレターで はなく「婚約指輪+家の建材」みたいな存在。そして、小石を受け取ったメスがオスの気持ちを 受け入れれば、2羽はつがい(夫婦)になります。イラスト)ジェンツーペンギンキングペンギンオスとメスで協力して卵を育てます。オスは卵を足の上で温めながら、メス と声を掛け合い、独特の首振りダンスでコミュニケーションをとります。お互いを信頼しながら、 一緒に子どもを育てる姿は、とても穏やかで温かく感じられます。イラスト)キングペンギンコウテイペンギン氷点下の南極でオスが卵を足の上に乗せ、数週間も絶食しながら温め続け ます。メスが海で餌をとる間、ただひたすら卵を守る姿は、建気で力強く、まさに「忍耐の愛」 の象徴です。イラスト)コウテイペンギン共通点よく観察していると、ペンギンと人間の間には小さな共通点が見えてきます。大切な人に何かを贈ったり、声で気持ちを伝え合ったり、パートナーと協力して子育てをした り。形は違っても、「大切な相手を想う」という気持ちは同じなんだと感じます。愛のカタチ小さなフェアリーペンギンから、大きなコウテイペンギンまで、愛のカタチはさまざま。 でも、どのペンギンも大切な相手を想う気持ちは同じです。 あなたの周りの「大切な人への想い」は、どんなカタチで表れていますか?